生産現場に立ち会い、その場の判断と調整で付加価値の高い商材を生み出す。 | 加工野菜担当 K.E.

MISSON

担当食材と業務概要

トマト加工品

誰もが口にしたことがあるであろうトマトケチャップやトマトジュースの原料となるトマト加工品。住商フーズの輸入取扱量は日本総輸入量の相当量を占め、商社系ではトップシェア。特定の産地から調達を行う商社が多いなか、当社では、イタリア、トルコ、チリ、スペインなどを中心に世界各国の産地から仕入れ、外部環境によって生産量が減少しても輸入量が左右されないようコントロールしているのが特徴。トマトの収穫期間中、担当社員は各産地に赴き、工場での日々の生産をその目で確認。サプライヤーとの深い信頼関係を通して品質保持に努めている。

Business radar chart

担当者が感じる重要ポイントを見える化。
4つの工程で比べてみると?

  • 産地に出向き、生産環境を確認する

    北半球、南半球のトマト加工シーズンに合わせて産地に出向き、1~2ヶ月滞在して収穫・加工の状況をチェックします。このタイミングで産地の状況やその年のトマトの出来を確認しています。出張期間中にお客さまが視察に来られることもあり、その際の宿泊、移動などをアレンジするのも役割です。

  • 食材の価値と魅力を最大限に引き出す商品を生み出す

    ペースト状に加工されたトマトが当社としての最終商材となりますが、粘度、酸味、栄養価などお客さまの要望、ニーズに沿った開発を行います。ですが、トマトの品種や収穫量の観点から、サプライヤー側からお客さまの期待に100%応えることはできないという判断がくだされる場合もあります。そんなときは互いの譲れる点、譲れない点をすり合わせて調整していくのが私の役目。それがこの仕事の難しさである一方、やりがいにもなっています。

  • 安全・安心で高品質な食材の製造をリードする

    現地工場で日々の加工に立ち会い、品質管理に結びつくポイントを細かくチェックするほか、適正に生産加工が行われているか、1日の出来高なども確認。農作物だからこそある、原料由来の品質のブレをカバーする対策をその場で考え、サプライヤーなどと協力して実施することもあります。そういったときに生産工程の知識も必要なため、最初のうちは苦労しました。しかし現地で工程を実際に見ることによって、どんどん知識が深まっていったと思います。

  • 提案、契約、納品、改善のサイクルを回す

    国内の調味料メーカーや食品メーカー、食品卸業者に向けて販売を展開。お付き合いの長いお客さまが多く、既存のお客さまとの関係性を深めていくことに力点を置いています。

仕事の醍醐味

もともと、自分にとっても身近な「食」に携わりたい気持ちがありました。今後どれだけテクノロジーが進化し、社会が変わっていったとしても、「食べる」という行為は普遍的なものです。そういった生活に必要不可欠な商材を扱いたいと新卒時には菓子メーカーを選びました。メーカーの営業職を経て、もっと「食」のビジネスに深く関わりたいと思っていた頃に知ったのが当社です。担当者一人が産地調査から販売まで一貫して関わるビジネススタイルに魅力を感じ、迷うことなく転職先に選びました。一貫して念頭に置いているのは、人の口に入るものを扱う責任です。だからこそ、平素から当然のこととしてさまざまな調査や品質管理を十二分に行い、消費者の方に「安全・安心」なものをお届けしたいと思っています。それを実現できていることが誇りですし、仕事のやりがいともなっています。
くわえて、言語や文化が異なる人々と一緒に仕事ができることもよろこびです。旅行では訪れないような場所にも行きますし、そこで現地の人と食を通したコミュニケーションを楽しんでいます。出張中、1日のほとんどの時間をともに過ごすサプライヤーとは、夕食時などに互いの家族の話で盛り上がるなど、リラックスした時間を過ごせています。

私らしさについて

もちろんお客さまのご要望・お問い合わせを最優先しますが、必ずしもお客さまを100%優先するのではなく、サプライヤーを100%優先するわけでもない。意見の相違があればそれが噛み合う調整地点を見つけ、バランスをとりながら業務を進めていく。そんな調整力が私のウリであり、強みです。中立な立場から物事を見て判断するべきというのは、現在の上司からのアドバイスです。商社という立場ならではの仕事の進め方だと感じ、常に心がけてきたからこそ、このような力が伸びてきたのではないかと考えています。

TIME SCHEDULE

  • 繁忙期

    2~3月/8~9月

    チリのトマト収穫期にあたる2~3月と、スペインのトマト収穫期にあたる8~9月はそれぞれ現地に長期間滞在して、加工の一部始終に立ち会うため、年間でも多忙な時期となります。日本との時差も意識しながら仕事をしています。

    1. 6:00

      起床。日本から届いたメールに対応、朝食など。日によっては日本とのオンライン会議に参加

    2. 8:00

      トマト加工工場へ向かい、サプライヤーと前日の生産などについてミーティング

    3. 12:00

      サプライヤー、同行しているお客さまと一緒に昼食

    4. 13:00

      工場の生産ラインに入り、適切な状態で生産が行われているかを確認

    5. 17:00

      ホテル到着後、1日のレビュー

    6. 19:00

      サプライヤーと夕食

    7. 21:00

      ホテルに戻り、明日の予定を整理してから就寝

  • 通常時

    4〜5月/10〜11月

    現地出張で確認してきた生産状況のレビュー作成。生産されたトマト加工品が日本に輸入される時期でもあるため、積荷がきちんと届いているかをチェックします。基本的にデスクワークが多いのですが、お客さまを訪問して産地の状況報告やそれにもとづいたお打ち合わせ・ご提案をする場合もあります。

  • 出張

    主として訪れるのはスペイン、チリ。それぞれ年に1回のトマト収穫期に合わせて現地に向かい、収穫が終わるまで1〜2カ月滞在します。ちなみに私は生トマトが苦手だったのですが、出張を繰り返し、産地でも試食などを重ねたことで、美味しく食べられるようになりました。

  • Off-time

    趣味はサッカー観戦です。Jリーグが好きで、スタジアムを訪れて観戦することもよくあります。また、結婚したばかりなので家庭での時間も大切にしています。テレワークやフレックスタイムなどの制度も活用しながら、仕事とプライベートのバランスをとっています。

VIEWPOINT

自身のアイデアをもとにした


独自開発の実現が目標

お客さま、そしてサプライヤーと協業して付加価値の高い唯一無二の商品を開発し、消費者の皆さまへ届けたいという目標があります。商材的に新たな付加価値を見つけだすのは難しいのですが、昨今の健康志向などをヒントにアイデアを出してお客さまに提案するといった独自開発にもチャレンジしたいと考えています。そのためにも、今はお客さま、サプライヤー、社内、海外も含めた社会の変化に高いアンテナを張って多様な情報を収集、柔軟に対応するよう心がけています。
将来的に他部署に異動することもあるかもしれませんが、今まで培ってきた力、経験は横展開できると思っています。ですから今後も変わらず「安全・安心」にこだわって、新しいアイデアを探りながら仕事と向き合っていきたいですね。