住商フーズのビジネス

ビジネスの特徴

住商フーズは、ただサプライヤーから食品を仕入れてお客さまへ販売するのではなく、プレミアムな食品に仕立てたものを販売することを大切にしています。営業担当は、お客さまに商品をお届けするまでの各ステップ、産地調査、商品開発、加工、販売および担当商材の特性に精通しています。どのステップでどのような工夫ができるか、国内外のサプライヤーやお客さまと一体となって模索し、価値ある食品を消費者の皆さまにお届けします。
世界の食品生産と流通業界全体を俯瞰しハブとして機能することで、最適価値をお届けするのが私たちの最大の特徴です。

  • 産地調査

    食品の安全・安心は、産地から。当社が取り扱う商品の多くは、一次加工食品です。営業担当はサプライヤーが原料を仕入れる農園や農場についても、実際に足を運び、作況や管理状況を直接確認することがあります。新たな産地を開拓する際には、住友商事のグローバルネットワークも活用しながら必ず現地調査をし、地理的環境、原料の特徴、サプライヤーの環境配慮を含めた管理レベルなどを確認します。その他、人権問題も含め健全なサプライチェーンを構築するためにさまざまな角度からサプライヤーを検討しています。

  • 商品開発

    サンプル試作とその評価を何度も繰り返しながら、理想の商品を取引先と共につくり上げていきます。当社が介在することでお客さまのご要望を深く理解し、サプライヤーの実情にも合わせた持続可能な商品が開発できると考えます。また、当社のオリジナルブランドの開発では市場調査、コンセプトづくり、商品のつくりこみ、ネーミング、デザイン、販売戦略まで営業担当者がイニシアティブをもって取り進めます。商品開発の工程は、当社営業の醍醐味であり、大きな付加価値を創り出す大切な工程です。

  • 加工

    当社が取引しているサプライヤーは、世界中のさまざまな顧客向けに製造を行っているところがほとんどです。そのような環境の中でも当社の指定した規格を、日本基準の安全安心な加工により製造いただくために製造立ち合いを行います。時にはその場で品質管理の改善を要請し、加工方法についてサプライヤーと協議をしながら解決を図ることもあります。また当社は国内に食肉の加工を行う工場を保有しています。同工場では、自社で仕入れた食肉を量販店向けにトレーパック商品に加工したり、外食・中食産業向けにスライス、ポーションカット等を施しています。

  • 販売

    当社のお客さまは、消費者個人ではなく食品を取り扱うさまざまな業態の企業です。商品提案の際は、商品の特性を説明するほか、売り場での見せ方やメニューの提案まで行うこともあります。販売にあたっては、規格、価格、数量、納期などの条件をサプライヤーおよびお客さまと調整します。条件が整いサプライヤーやお客さまと契約した後も、計画通りに商品が流通するよう確認、調整を怠りません。そして納品後は、お客さまから商品へのフィードバックをヒアリングし、商品のブラッシュアップへつなげます。

事業について

住商フーズの事業は、3つの営業本部と管理部門、そしてグループ会社の連携によって完成します。それぞれが担当する食材や取り組みの一部を紹介します。住商フーズの幅広いビジネスを感じてみてください。

  • 農産加工本部
  • 原料第一本部
  • マーチャンダイジング本部
  • 管理部門
  • グループ会社

農産加工本部

  • トマト加工品の
    取扱量は商社系で
    国内トップクラス

    日本総輸入量のうち相当量の取り扱いを誇るトマト加工品は、住商フーズのなかでも歴史のある主力食材の一つです。収穫から加工・デリバリーまで一貫して取り組み、国内大手の食品メーカーや調味料メーカーに提供しています。最終的には誰もが一度は口にしたことがあるであろうケチャップやソースとなっています。

  • プレミアムオイルの
    国内No.1を目指して

    油脂ビジネスでは昨今注目されているプレミアムオイルを成長の柱と位置付けています。2022年には世界最大規模のアマニ油サプライヤーと覚書を締結し、調達拡大や商品の共同開発に取り組んでいます。アマニ油をはじめとしたプレミアムオイルの取り扱い国内No.1を目指しています。

  • 国内100社超の
    お客さまに安全で
    特徴ある果汁を

    イタリア産レモン果汁とニュージーランド産人参汁は当社が得意とする果汁・野菜汁です。レモン果汁は「シチリア産」を謳える商品で、缶チューハイ等に採用されています。また人参汁は、当社グループ会社がニュージーランドで生産し、国内大手の飲料メーカーにて野菜ジュース等の原料に使用されています。

原料第一本部

  • 島伝統の甘味を全国区へ

    2023年に種子島の新光糖業(株)を当社のグループ会社に迎えました。産学連携により種子島産粗糖の認知度向上プロジェクトが始動するなど、島伝統の原料に新たな価値を付加するための取り組みを進めています。粗糖の持つほのかな蜜感と風味、 純国産、環境配慮型商品という点が評価され製菓製パン ・ 総菜メーカー等で幅広く使用されています。

  • 人に自然にやさしい
    スペシャルティコーヒー

    当社では、輸入総代理店をつとめるバードフレンドリー認証コーヒーやフェアトレード認証コーヒーなど、市場の注目度も高いスペシャルティコーヒーを得意としています。付加価値の高いコーヒーには、産地のストーリーや生産者の想いだけでなく、私たちの人と自然を想う気持ちも込められています。

  • 春雨サプライヤーの
    工場設計から関与

    春雨は、サプライヤーの工場設計から住商フーズが関与しました。さらに国内の食品メーカーから品質・技術指導を受け、生産から販売まで一貫管理体制を築いています。当社がイニシアティブをとり、国内外の取引先が一丸となって開発した商品です。

マーチャンダイジング本部

  • ブランドポークを
    つぎつぎ開発

    アメリカ産「四元豚シルキーポーク」やメキシコ産「にごまる高原ポーク」、国産では「認定山形豚」など、住商フーズ発のブランドポークを市場に生み出しています。アメリカ、メキシコ、スペインそして日本に広がるさまざまなサプライヤーと強いつながりを持ち、生育環境から関わる商品開発を可能にしています。精肉としてスーパーで売られているほか、外食中食産業のメニューに採用されています。

  • 付加価値品にこだわって
    産地を選定した鶏肉

    住商フーズの鶏肉はタイとトルコからの輸入を主軸としており、日本での輸入量が多いブラジルではできない付加価値品を、大手メーカー・小売店向けの原料・製品(加工品)として提供しています。トルコ産鶏肉に関しては、住商フーズが国内輸入シェアNo.1。お客さまの求める商品の開発・美味しさを実現しており、大きな支持を得ています。

  • 米作農業の成長と
    発展のために

    2021年から新潟県、宮城県で高温耐性のある多収穫米「にじのきらめき」の契約栽培を開始しました。温暖化が著しい日本で次世代の品種として期待しています。今後は環境に配慮したお米の取り扱いを増やしていく予定です。また2022年より北海道米の台湾輸出を開始しました。日本の美味しいお米をお届けするだけでなく、日台の農業関係者がそれぞれの産地を訪問する取り組みも開始しております。

管理部門

住商フーズの管理部門には、食品安全を管理する「食品安全管理室」や人事・総務・審査・IT整備を行う「業務グループ」、全社戦略の立案・実行サポートや経理・財務管理を行う「経営管理グループ」があります。企業の社会的責任に万全の対応を取り、業務環境の整備や人材管理などを通して、営業部門をはじめとした住商フーズ全体がWORLD FOOD CURATORとしてより豊かな食の実現に貢献できるように支えています。

グループ会社

住商フーズは国内外に3社のグループ会社をもち、それぞれの強みを活かした食品・食材を開発・提案しています。グループ力を発揮することで食の商社としての独自性を築いています。

  • ニュージーランドにある野菜・果実の搾汁加工会社。主要商品は人参ジュースで、ニュージーランドで生産される人参の約半量が同社の工場で加工されています。契約農家で生産される人参はジュース適性に優れており、原料を丸絞りしたジュースはお客さまから非常に高い評価を受けています。

  • 食用油から工業油、健康食品/化粧品原料向けまで、41種類の精製販売を行う植物油専門メーカー。アマニ油・えごま油やオーガニックオイルなどのプレミアムオイルに強みがあり、ラインナップは国内最多です。

  • 種子島全土のサトウキビを原料に粗糖を製造。製品の製造過程で生成される副産物や廃棄物を工場内外で有効活用する廃棄物ゼロ工場(ゼロ・エミッション)を実現しています。